「日本の地方は、課題先進地域である。」
そんな言葉をちらほら耳にするようになりました。そして、この状況を打破しようと各地域で新しい取り組みが芽生え、東京を見て東京で最先端な取り組みをする時代から、地方で最先端な取り組みをする時代に動きつつあります。福井県鯖江市のオープンデータの取り組み、ベンチャー企業誘致が進んでいる徳島神山町のグリーンバレー、武雄市の図書館。他にも様々な取り組みが地域や地方都市で起こっています。そしてすべての地域に共通するわけではありませんが、そのきっかけになっているのはスタートアップやベンチャー企業と呼ばれる比較的新しく、社会に対してイノベーションを起こそうと行動している彼らの存在です。
そこで、本エントリーでは地域に関わる人が観光促進や空家活用、文化交流などの側面から活用できそうなスタートアップやベンチャー企業のサービスを6つほど紹介させて頂きます。特に2013年、そして今年2014年に入ってからB2C (企業と消費者)だけでなく、C2C (消費者と消費者)のウェブサービスが多くリリースされてる印象を受けため、ユーザー同士が繋がって価値を交換しあうサービスを中心にまとめています。ぜひ、ご参考ください。
【旅行系サービス】
Voyagin (ボヤジン)は、アジアへの旅行や観光、オプショナルツアー、現地体験の情報を提供しているWEBサービス。他のサービスと比べてユニークなツアーを提供。たとえば、インドでは「インド超常現象協会と訪ねる怪奇現象ツアー」、「タイで象使いになれる2日間」、日本でも「お坊さんの座禅講座」などのツアーが現地の人によって企画されています。価格はリーズナブルで発展途上国の人びとに直接還元できるプラットフォームとして、社会貢献的な要素もあるサービスです。
こちらも、ボヤジンと同じ旅行系のサービスTRIP。TRIPは、ガイドブックでは見つからない地域の観光体験を予約することができる、Web製作会社LIGが手掛けるサービス。お寺のお掃除体験、フキノトウ採り体験、雪下ろし体験、猟師体験といったユニークな体験を商品にして簡単に売る事が出来きます。
【料理系】
KitchHikeは、世界中の食卓で料理を作る人と食べる人をつなぐ、マッチングコミュニティサイト。料理を通して外国人と現地の人が交流する機会や、ご近所さんとの新しい出会いの場にと、いろんな使い方があります。旅先で現地の家庭料理や郷土料理を満喫してみたいですね。
シェアスペース系
ご存じのAirbnbは、宿泊仲介1000万件の実績を誇る世界最大手の空き部屋シェアサイト。今年3月の国家戦略特別区域の規制緩和で、今後日本においても自由に部屋を貸し出しできるようになる可能性があるため、2020年東京オリンピックなど外国人観光客の誘致に向けて日本で拡大していきそうなサービス。さらに最近のCNET記事では、ビジネス旅行者を対象とする分野に進出したことがニュースにもなっていました。(CNET:宿泊仲介サイトAirbnb、出張経費管理サービスConcurと提携–出張旅行サービスに本格参入)
今年4月末にローンチしたばかりの「場」の貸出サービス。遊休地や空き施設などをAirBnBのように誰でも貸し借りできます。映画館やお化け屋敷、野球場、古民家などなど割とテンションのあがるスペースが貸出できるようになっています。このサービスによって利用されていない古民家や施設を市民や観光客にうまく活用してもらうことが可能かもしれませんね。
【その他のサービス】
こちらも最近出てきたゲストのために自分の時間をシェアするサービスTimeTicket。
地域×スタートアップで何が起こるのか?
今までに無いイノベーションを通じ、人々の生活と世の中を変えるスタートアップと呼ばれる存在。今回ご紹介した中でもAirbnbはその代表例です。そういったスタートアップが地域や地方都市と協力し合うことでその地域を盛り上げることができるのではないか、その可能性を次回のエントリーで綴りたいと思います。またスタートアップにとってのメリットも考察できればと思います。
「東京が日本の未来なのか?」と自分に疑問を投げかけたとき、それは一つの形かもしれませんが、正直私は首を縦に振ることはできません。私は日本の未来は絶対に地域にあると思っています。その未来をつくることをみなさんと出来ればこれ以上幸せなことはありません。
最後までお読み頂きありがとうございました。
オオサキリューシ
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