【国内事例】高円寺商店街キャラ大募集〜デジタルにおける「場」のデザイン〜

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高円寺商店街連合会が、高円寺の町や人をイメージした親しみやすいキャラクターを募集。その結果、他の町のゆるキャラや大企業のキャラクターが応募し始め、お祭り状態になっています。ワイドショーやニュース、新聞にも取り上げられるほどに。ゆるキャラが悪ふざけをしただけに見える高円寺の今回の取り組み、その背景にはデジタルにおける「場のデザイン」のヒントが隠されています。

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話題化、そして「場」が作られるまで

まず、Twitterを皮切りに、「高円寺キャラ大募集!賞金20万円」Twitterアカウントが開設し、応募を開始します。そこからの流れを見ていきましょう。

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ここまではそれほど変わった情報配信もしておらず、少しユーモアのあるツイートが数個程度でした。Twitter上でも、「応募しようかな」や「20万円ほしい!」という内容のツイートが数件ある程度。そして、あるゆるキャラが応募したことをきっかけに、他の地域のゆるキャラまでもが応募し始めます。

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さらにはTSUTAYA、セガなどの企業のキャラクターまでが応募してきます。セガ ぷよぷよキャラクターの「すけとうだいら」に関しては、1300を超えるリツイートを獲得しています。

 

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そして、テレビ番組やウェブニュースに取り上げられさらに高円寺キャラ募集は話題化していきます。

https://www.youtube.com/watch?v=VknCCFa4NI4#t=24
テレビ朝日『モーニングバード!』

 

場づくりのためのフォーマットという考え方

この流れだとゆるキャラや企業キャラが悪ふざけして、勝手に応募してきたように感じてしまうかもしれません。しかし、生活者や市民が盛り上がる「場」が出来るとき、そこには「場」づくりのためのフォーマットが存在します。

今回応募するにあたってウェブサイトに記載されている条件は、名前やコンセプトなど一般的な募集内容です。しかし、Twitter上では、「写真を送ってこられたら紹介しないといけないので絶対にやめて下さいね。」、「全国のキャラのみなさん。地元で人気が出ないからって変装して高円寺キャラになろうとするのはやめて下さいね。」、「高円寺女子サッカーの公式アイドル募集に応募しようとしたけど、24歳以上だったため諦めた女子の皆さん!腹いせにこっちに写真を送って来ないで下さいね!送ってこられると紹介しないといけないので絶対に絶対に絶対に送って来ないで下さいね!」と、あえて送ってこないでとアピールを繰り返しています。その結果、生活者が悪乗りしたくなるフォーマットが作られ、そこにゆるキャラや企業キャラが集まる場が作りだされました

 

世界共通のフォーマット

他にもわかりやすい例を挙げると、最近話題になっていたPharrell Williamsの「HAPPY」も生活者や市民が参加しやすいフォーマットであったことが言えます。「HAPPY」のリズムと映像は、どんなにぎこちなく、テンポ悪く踊っても音楽に乗れているように見えるフォーマットを作りだし、世界中の市民や行政がその場に参加することで話題化しました。(HAPPY福島バージョンは、約1ヶ月で40万超え、ロシアやブラジルなど各地のメディアに取り上げられました)

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そして、私が頻繁に紹介しているオランダ アムステルダムの「I amsterdam」キャンペーンも同様に、市民が乗っかるための「I amsterdam(私も市民の一員である)」というフォーマットが用意され、そこからホームレスや観光客、公務員が自らのクリエイティビティを発揮する場が作られたと言えます。今後、ネットやソーシャルメディアの発展により、さらにその場づくりをグローバルなレベルで行う地方自治体や市民が増えてくるでしょう。

ローカルから東京を飛ばして、グローバルへ

少し、固い話をします。日本の情報の流れ方は依然として「東京⇒地方」という戦後に作られた一極集中型社会のままです。そして、地方が情報配信するにあたっても「地方⇒東京」という流れは変わりません。そして今後も、東京のメディアに取り上げることで認知度が急に向上し、地域の商品が売れるといういわゆる黄金の地方消費方程式は変わらないでしょう。

しかし、そういう流れで売れた地域や商品は、一時的に消費されるだけで長期的な消費、つまり愛着や誇りによる消費には繋がりません。だからこそ、世の中の話題化しているものにただ乗っかるだけではなく、その地域らしさを伝えるため、デジタルでの場づくりを継続的に行っていく必要があるのではないでしょうか。

今回の高円寺商店街の募集は約2ヶ月間に及びます。高円寺がここからさらにどう展開していくのか、楽しみで仕方ありませんね。

オオサキリューシ
Twitter : ryushiosaki
Facebook : Ryushi Rocky Osaki

 

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